逗子小坪の住宅 OM改修工事

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    ・竣工:2010年10月

    ・建設地:神奈川県逗子市

    ・工事内容:OM改修工事

    ・設計:野沢正光建築工房

    ・施工:鈴木工務店

     

     「逗子小坪の住宅」(1985)は私自身が設計した最初のパッシブソーラーハウスである。(協力 大橋一正)。ここでの試みは室内空気の屋根下循環による暖房、コンクリートブロック床、壁への流用による蓄熱などがある。そしてここで初めて余剰の太陽熱によるお湯採りが実現する。既成ファンコイルユニットに太陽熱による熱風を当てコイル内の水を加熱する仕組みを夏季など非暖房時に給湯システムとすることを可能とするのではないか、と考えて試みたものだ。その後オーエムソーラーシステムとして展開する中でほぼこのまま使われていったシステムであった。初期、暖房系は室内の空気を屋根下に循環加温するものであった。あるとき、「外気」を屋根下に導入し暖めることにしたらどうか、との考えが奥村昭雄により持ち出される。今思うとこれがこのシステムの展開にとって目の覚めるような思い付きであったと考えている。新鮮なしかし低温の外気を導入しても室内の空気を循環しても、集熱屋根により取得できる温度にはほぼ差が無いという事実の確認は当時やっと廉価になった初期のポケットコンピューターによる奥村自身のシミュレーションにより予測され実測によって確認されたのである。また集熱温度を上げるためガラスの乗った部分を設けることの効果も検証する中で確認され、高温空気を使って給湯をするうまみなど、今日この技術の根幹となっている主要な部分のほとんどはこのころ試みられ実現されたものである。 
     「逗子小坪の住宅」には今、新しいオーナーが住まわれている。今回のOM改修はソーラー研時代の実に複雑きわまる小屋裏の実験的空気集熱装置を今日のOMの仕組みに更新する工事である。25年前の装置、重層する複雑なダクト、お湯採りのため設けたエアコン、貯湯槽、湯沸かし器、様々な計測機器などを撤去、新しいものに入れ替えた。当時は室内循環であったが、今回は外気を小屋裏から取り込むよう変更、もちろんPV駆動である。一部今までのダクトを流用しながらシステムはまったく新しいものとなった。
    今回屋根裏機械室への出入りをスムーズにするため,小階段を付けた。面白い姿になった。
 
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