那須の週末住宅

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  • 竣工:2006年12月建設地:栃木県那須郡那須町
  • 規模:地下1階+地上1階
  • 構造:木造一部鉄筋コンクリート造
  • 敷地面積:896.00㎡(約272坪)
  • 建築面積:102.70 ㎡(約31坪)
  • 延床面積:122.54㎡(約37坪)
  • 施工:深谷建設
  • 家族構成:夫婦
  • 設備:OMソーラーシステム
  • 設計:野沢正光建築工房
  • 構造:稲山建築設計事務所
  • 設備:九峰工業
  • 掲載紙:「住宅特集」2007年10月号(新建築社)      「JA」2008年冬号(新建築社)
主旨
那珂川が上流で黒川と名を替えるあたりの別荘地に将来の居住を見据えた住宅が竣工した。平屋、大きな開口部、長い庇、木造軸組があらわしの室内、設計の当初からこんなイメージが頭にあった。
南側は1.8メートルの出を持つ庇が三周を巡る。開口は幅7.2メートルあり、西南の木立越しに那須連山を見る。北面側の外観は南面側とはまったく対極をなす。庇が全くなく、外皮も屋根と同等の金属板である。雨戸すべてを閉鎖すると北側はまるで鎧を纏った様相である。南側のダイレクトゲインを得る面と北側の外気から守る面との対比がそのまま姿に投影されている。
北側の居室には内側にくびれたテラスを持つ。南面のそれとは趣の違う、室内に近い印象のテラスである。南北ふたつの大きな開口が風の走る、明るさを押さえた室内らしい場所を作った。内部は折り返しの屋根の形がそのまま現われる、ほぼ一室の大きな空間である。床下は屋根集熱システムの蓄熱部位であり床下、室内とも冬季の室温は温暖に保たれる。
南側の庇の隅は、アテの湾曲した材を天秤のようにもぐりこませ、梁は斜めに架けることで、回り込む広い軒下を実現した。登り梁は交差し、垂木を支えるための八角形の材に至る。集熱に適正な勾配の屋根は四面すべてその勾配が異なり、八角形材の角度もそれぞれが異なっている。大工は原寸を描き作業場で下組みをし、この複雑な架構を見事に完成させた。今回の架構も彼等の存在がわれわれに構想させたものであろうことは言うまでもない。面白い協働をさせてもらった。
 
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