屋根は本日で完了予定だが、連休に突入。塗装などの工事は持ち越して足場が取れるのは大分先になる。(野沢)


屋根は本日で完了予定だが、連休に突入。塗装などの工事は持ち越して足場が取れるのは大分先になる。(野沢)


テオ・アンゲロプロス「旅芸人の記録」は記憶のなかで特に大きな位置を占める。
昨年20年ぶり?のTV買い替えがあり、液晶アクオスの幾分大きい画面に成り、サボっていたDVD再生が出来るようになりで、再度観たいと思っていた映画が気になる。ただ町のレンタル屋にはそうした映画はまったく見かけない。「旅芸人の記録」は紀伊国屋書店のネットショップに三作品が箱に入った形のものがあるのだが、安いわけが無い。長い躊躇の末、ついに手を出した。大枚の出費であった。「在庫僅少」の表示が背を押した。配送された日曜二時間あまりの前半を見る。記憶どおりの曇天の記憶以上の長いワンシーン、構成を追いながら暗い画面を注視し、初回もそうだったのだが、今回もほとんど予備知識の無いギリシャ現代史の確認に終始。詳細なストーリーに触ること無く疲労。昨夕後半の二時間分を見る。解説のブックレットを見たりしたこともあり、大分わかりながらの鑑賞。(野沢)

建築知識5月号の後ろのほう、(この雑誌、後半が主要記事、前半に広告、中ほどに実用記事という不思議な構成である。)に隔月連載の「科学する建築家奥村昭雄を知る」がある。
NCRビルについて長年この建築を管理運営してきた情野さんとの対談で纏められた記事は、とても新鮮である。今回もページ数の関係で文章の量が対談の長さに比し短縮の余儀なしという感があるが(多分)、機会があればこの数倍の記事として記録する必要があるのではないか、何はともあれ、ひとつの建築を40年にわたり見守ってきたエンジニアに建築の運用についての話を聞きその記録を公開するということはほぼ初めてのことではないか、NCRという建築の幸福を感じるのである。「サステイナブルデザイン」の何より大切なところがこの中にあるように思う。とてもいい記事であるし一種のスクープ、ともいえるのではないか。
もうひとつ本号の一つ前の記事 が建築家が建てた幸福な家、野沢正光の「益子の家[成良邸]」である。松井晴子さんの取材執筆による連載が今回成良(なりよし)邸で偶然奥村さんの記事と並んでの掲載であった。築20年以上経過した住宅を取材、とのことで松井さんから問い合わせがあったときに思いついたのがこの家、三十四年前に竣工だから二十代の設計。今日も続く友人宅である。その後の増築からも20年余が経つ。様々なことがあり歳月が流れる。三十数年以前は庇の長いいえを作っていたのか、それから庇の無い家へ(成良邸増築、自宅など)そしていわむら美術館などにいたり再度庇の長い家を今作っていることになる。庇の無い家の傷みの早さはどうしたものか。これも維持管理につながる話で、目下の自宅改修でも木製サッシの腐朽が最大の問題として浮上している。(野沢)

「天皇の世紀」を読み始める。1、「黒船}。
平安の世を冷凍保存したような禁裏で天皇の子が生まれ、近隣に阿片戦争。ペリー、ハリス等の来航、商の興隆と士の疲弊、松陰ら低階級者の改革熱望と世襲上層の思考停止、思考凍結。南部、遠野の大規模な農民の離脱、一揆。様々に状況が展開する。例により引用の多い記録の勝った記述。斜めにしか読む力はないが、思考を停止した権力の支配のなか、ペリーらの「善意」が万一異なるものであったときのことを考える。アメリカという外圧が当時の帝国主義の常識から離れている。記述から二次大戦後の改新が同様の思考停止と「善意」によっているようにも思える。また今の世襲議員による施政に同様の思考の凍結、無思考を思う。200年間に学んだものの多寡を。(野沢)

新しい屋根面、ルーフィングまで完了。


三年生の前期課題が開始された。体制の変更に伴い、様々な試みがあるようでY.GSAの当事者はてんてこ舞いの様子だ。
この課題は計画系の大原さん、藤岡さんの今までとスタンスを変えながらの協力を得て、体制は大幅に強化されたように感じた。前半の課題を横浜市が各地に整備する「地区センター」に変えたこともきっといい結果を生むのではないか。今週のうちに学生は数箇所の見学を行い解析、評価をし、あわせて課題の敷地模型を共同で作ることになる。忙しい。見学のレポートが30年来の地区センター建設の変遷を垣間見せることになるかもしれない。この施設は学生にとって捕らえやすいものように今のところ思える。飯田さんが自作の解説つき見学会を行うことにもなった。(野沢)
昨日日大大学院のサステイナブルデザインガイダンス。
丸善に立ち寄りその後芸大の今期の教師の懇親会に出る。日大は三回だけのレクチュアがある。丸善で「ブルネルの偉大なる挑戦」佐藤建吉 /日刊工業新聞社 を見つけ購入。ブルネルについて英国の出版物は多数あるが、和文の本は見当たらない。これが初か。著者は千葉大准教授で機械系の人、文章量も多くない。入門書の刊行を喜びたい。(野沢)

DESIGN LIVING 3 というタイトルのムックが出版されている。
「2100年名作住宅への旅」という特集。1970から2006までの住宅を50選んでいる。相模原の自宅が掲載されている。(野沢)

昨年来自宅の15年ぶり改修を計画していたのだが、円建設の倒産などあり、やっと手をつけることになった。鶴川の鈴木工務店が代わってこれからの家守りをしてくれることになった。
大きくは変わらないのだが15年ほど手入れ無しであちこちの修繕が必要。木製塀、木枠にフレームに溶接金網をつけた塀はもちろん手を入れることになるし、テラスなどもやり変え。外壁の塗装、一部断熱の弱い部分の補強もある。ハンドルで障子を呼び込むタイプの木製建具の腐朽もどうしたものか。密着部の水分が問題なのだろうしせんだんの葉を挟み込むなどこのタイプが一番多湿に向かないのだろう。腐れを招く。アルミとガラスが大丈夫なのだから木部の取替えを試みてみようと考えている。手間が高い時にちょっと無謀だが。
さて今回の最大のやり変えは屋根。15年前、知ったつもりでもやはり緩勾配で小屋裏懐の少ない屋根はつらいものがある。もちろん夏の話だ。内田先生のお宅をお邪魔した折に屋根の二重化をされていることを確認したこともある。今回屋根のどぶいたに断熱材をおきその上に再度屋根を葺くいわば二重屋根にすることにした。新しいダクトは既存屋根の上に乗ることになり集熱屋根部分の勾配も従来より急になる。最近試みているオーバーヒート対策、冬期集熱効率向上のための二段屋根化である。その分ふところ(小屋裏)も出来るということになる。既存の屋根を一部撤去し新しいダクトと既存ハンドリングボックスをつなぐ工事がヤマか。まるで心臓バイパス手術である。持ち上がった屋根のシルエットが気になるところだが、フレームが立ち上がった状況でそれほどの違和感は無いように見え今のところ少しほっとしている。目下オーエムの無い家に住んでいることになる。初めての経験であるのだが、カミサン、「オーエムが無いと寒い」と嘆いている。それを考え4月の工事にしたのだが。(野沢)


町の本屋の書棚は実はつまらない。読みたいと思う本がほとんど無い。いきおいアマゾンでの購入が多くなる。だが考えながらの散歩の先はやはり本屋ぐらいしかない。新書本、岩波文庫の棚、それから新刊雑誌をみる、するとおしまい。手に取るものはほんの一、二冊である。
谷川健一さんは1921年生まれ。85歳をかるく超えている。新書の棚で名前をみて「このお年で新書書き下ろし出版か」と驚き購入。琉球から九州、紀伊、壱岐、対馬、済州島、海南島を領域とする話である。こうした知見が私にそうあるわけでもないのでなんともいえないが、先島諸島から続く琉球弧、列島弧についての聞き及んでいる先史以来の歴史とまったく違う本書の内容に驚きながら半日で読了。ただ例によって内容の把握は薄いのだが。しかし面白いし、何より谷川先生の頭脳がきわめて元気であられることに驚く。(野沢)

昨日打ち合わせで遠出、同方向へ出張の秋山東一氏に遭遇。久しぶりにあれこれと話をしながらの旅となった。思いのほかの寒さで、雪が舞う。低く早い雲が様々に変化し山は一面白い。 打ち合わせは順調。いい仕事になることを信じて帰京。ワイン一本のお土産、事務所で乾杯。(野沢)
通勤の友に「鞍馬天狗とは何者か」小川和也著を読む。
われわれ世代になじみのある鞍馬天狗、これは昔、読んだといっても少年雑誌に掲載されたダイジェスト版の子供用のもの。おもななじみは映画だった。戦後まで書き続けられたこのシリーズだがこの本で戦前にこれを書き続けたことの意味と意図を知った。
「パリ燃ゆ」が朝日新聞社から彼のノンフィクション集として刊行されたとき、熱心に読んだ。きわめて長編であった。アジびらを書き、子供に配らせるヴィクトル ユーゴー、騒擾の場の影で高みより指揮するブランキ、現地にいるような興奮を思い出す。大仏次郎の大衆小説家としての顔とそうではない顔、彼の市民社会の理解を浮き彫りにする。吉川英治、司馬遼太郎との対比、特に司馬遼太郎の明治の人脈評価との違いの指摘は眼が覚めた。採用されなかったクラマノスキーとなった鞍馬天狗がパリコンミューンの夜陰に現れるという着想は柴田錬三郎が横尾忠則と競作した「うろつき夜太」のラストと瓜二つ、これは明らかにこれを知った上の剽窃であったのだろう。1900年の生まれ大正デモクラシーの只中の都市市民、大仏次郎の思考に同年うまれの山越邦彦(1900)ほぼ同年の前川國男(1905)の思考と教養が二枚あわせに重なる。大仏次郎をダイブツジロウと誤読しタ行の書棚に置かれていることがままある、と本書にあった。未読「天皇の世紀」第一巻を購入。全巻を読むことは?(野沢)
木造ローコストの建築の計画が進行中。
150坪ほど平屋で架構は唐松の真物で作ろうと考えている。稲山さんとの相談でジョイントはビス。外断熱パネル固着用の長いビスの耐力が実験により確認でき、これを構造用に使うめどが立ったということでの試みになる予定。この先の進展が楽しみである。木造ドミノの大規模木造への応用、展開ともいえようか。
木造ドミノの大型パネル化の話も考え中。この辺から新しい木構造のシステムが現れると面白い。(野沢)

週末、いわむらかずお絵本の丘美術館へ行く。
早いもので来年の春開設10周年となることもあり様々な動きがある。その打ち合わせであった。美術館は会館以来フィールドスケッチという小冊子を発行しているが10年記念の第一弾としてこれにいわむらさんが寄せたエッセイと絵が纏められ出版されるとのことであった。大型の楽しみの多いもののようである。これを期にゆっくりではあろうが美術館と周辺の雑木林や田んぼ、そして絵本の丘農園のより充実した活用を支えていく仕組みについても工夫が重ねられることになるだろう。夕刻いわむらさんの古くからの友人、前進座の嵐圭史さんが来訪、楽しい夕食となった。翌日はまったくの春の好天、周辺の散策、テラスでのお茶、馬頭の里山の環境を楽しんだ。美術館館内で日建ハウジング、渋田さんご家族一行に遭遇。湯西川温泉の帰途、立ち寄ってくださったとのことであった。(野沢)